
“美容沼”は出自から⁉ 思わず選びたくなる、こだわりたっぷりの【美容アイテム】4選
“きっかけ美容” ガイドブック 自分磨きをするのは恥ずかしい? いやいや、これを読めばきっとあなたも美容沼にハマるはず。知れば試してみたくなる。試せばコスメの虜になる。そんな“きっかけ美容”に出会えるヒントを集めました。連載一覧はこちら
知るたびハマる、美容沼
知的好奇心を満たすコスメから選ぶ。[出自編]
[はじめに]
美容アイテムの買い方、服の買い方と似てる説。
●出自
ブランドヒストリーやコンセプトに共感し「なぜ、その服を纏うのか」という深みを持たせることはファッションの醍醐味のひとつ。服と同様に、美容アイテムに込められたこだわりやメッセージも興味深いものが多い。
親孝行からはじまった世界一やさしい化粧品
日常生活と科学の繋がりは深い。たとえば、パンケーキに使われるベーキングパウダーは膨化という化学反応によりふっくらとした食感を生む。〈オサジ〉ディレクターの茂田正和は、母のストレス性皮膚疾患をきっかけに、皮膚科学の観点から化粧品を開発した。

皮膚本来の構造から研究したオサジのコスメは、母をはじめ多くの肌悩みのある人々の支えに。その理論は著書『42歳になったらやめる美容、はじめる美容』(1650円)でも読むことができる。

ENJOY POINT
アレルギーリスクに着目し、精油を使わずに作ったミニマル思考の化粧水と乳液は、無香料なので香りが苦手な男性にこそ使ってほしい。肌への負担を最小限に抑えているので敏感肌でも納得の使い心地。
ペストの時代には消毒液として。最古の薔薇水に歴史あり
植物は観賞用や食用、薬用と人の生活に密接に結びついている。その中でも花、とりわけバラは古くからその美しさや香り高さから重用されている植物だ。古代エジプト時代には、クレオパトラがバラを部屋中に飾ることでカエサルを虜にしたという逸話まで残っている。
また、1381年には〈サンタ・マリア・ノヴェッラ〉がローズウォーターを発売。

当時は消毒やワインを薄めて飲み薬に使用されていた。その当時のレシピをそのままに、現在でも同ブランドから販売されているのがこのアイテムだ。

もちろん、医学が発達した現代では医薬用途には向かないが、リフレッシュウォーターとして今も世界中で愛されている。
ENJOY POINT
こちらの商品はさっぱりとした香りなので、男性でも抵抗なく使うことができる。そのため、ホワイトデーの時期になると男性へのプレゼントに選ぶ女性も多く、店頭からその姿が消えてしまうという噂も。
イタリアコスメを香ってみれば弦楽奏の音がする
かつてNASAはボイジャー探査機にレコードを搭載した。J.S.バッハのヴァイオリン独奏曲をはじめ様々な情報を収録し、人類の痕跡を宇宙へと発信したのだ。そんな歴史もあるヴァイオリンに着目したのがイタリア発の〈レルボラリオ〉。

黒檀をコスメ原料とする際に、サステナ精神から黒檀を使うバイオリンの端材を利用したのだ。美容に文化を取り入れたコスメはボイジャー計画同様、人類の肌の希望を背負う。
ENJOY POINT
黒檀に含まれるジオスピロスムクフェルソニイ木エキスは、肌に含まれる水分の蒸発を防ぎ皮膚を柔らかくする作用をもたらす。シェービング後の突っ張った肌に特に有効で、ハリのある肌に整える。
老舗木材会社に学ぶSDGs
最近よく聞く言葉の筆頭、SDGs。これは国連加盟国が2030年までの達成を目指す17の目標を総称したもの。ジェンダー平等の実現など、自然環境だけでなく生き方にも言及しているのが、特徴と言える。
岐阜県の老舗木材会社から誕生した〈ミートトゥリー〉は、木に着目したアイテムでSDGsに取り組む。

伐採後の端材をコスメの原料に使うことで、環境にやさしいだけでなく森が人に与えるリラックス効果を製品に取り入れたのだ。
ENJOY POINT
樹木特有の香りはモノテルペンという成分によるものであり、これがリラックス効果を生むと言われている。その成分を配合したハンドケアアイテムは、使うたびに森林浴をしているような気分に。
知って、試して、楽しもう
“きっかけ美容” ガイドブック

自分磨きをするのは恥ずかしい? いやいや、これを読めばきっとあなたも美容沼にハマるはず。知れば試してみたくなる。試せばコスメの虜になる。そんな“きっかけ美容”に出会えるヒントを集めました。
[mens LaLa Begin Vol.02の記事を再構成]写真/服部希代野 武蔵俊介 中島里小梨
文/駒場亮一 立石 郁 土屋美緒 渡里友子 編集部 ※掲載内容は発行時点の情報です。