2023 Mar 26 Sun

見てよし、履いてよし⁉【靴下屋×ララビギン】のコラボソックスはこうして作られました!

マジカルファクトリーツアー 服や時計、靴などのアイテムがどうやって作られているのか調査するべく、編集部員が生産現場へレッツゴー!連載一覧はこちら

「究極のベーシック~見てよし、履いてよし~」とは、靴下屋の太リブソックスの商品説明文。10周年のタイミングでぜひ! と今回は国内靴下の名産地、奈良県広陵町へ。


product:

靴下屋の靴下 @奈良県広陵町


purpose:

周年記念コラボ商品が作られている現場を、この目で見ておきたくて!


Reporter :

スズキ

気に入ると同じものを色ち買い、ストック買
いがモットー。靴下屋のベーシックなアイテ
ムラインナップに、「いつでもストック買い
出来る♪」と全幅の信頼を寄せています。

訪ねたのは靴下屋の商品の中でもローゲージソックスの生産を担当する、(株)ウェル。靴下の全製造工程を一貫して一社で担う(一般的な工場では途中工程を外注する部分が多い)のが特徴です。

1│編み立て

糸巻から糸を引き込んで編み立てて……
表糸、裏糸、ゴム糸の3種の糸を96本の針で編み立て。旧式機では複数の靴下がつながって、下に出てくる。太リブソックスは1時間に8足しか編めないのだそう。
人の手で緻密に微調整!

編み上がると筒状のまま、ゆっくりと溜まっていく

「全工程を社内で行うことで自身の前後の作業も把握でき、皆の意識が揃う」と、藤本社長。働く皆の気持ちが揃ってこそ、お客様に対して自信が持てる商品に仕上がるとの言葉は、雑誌作りをする自分の心にも響くものがありました。

2│検品

編み上がりのサイズ感も手でチェック
編み立てた靴下のサイズ、履き口の伸び具合のチェックは技術者の手で。目落ちや傷の有無はライトを当て、製造過程の中で何度も人の手と目で細部まで点検。
ライトを当てて“ひきつれ”確認

工場内の機械には旧式と最新式の2種類があるものの、最新式が優れているとは限らず、製品の特性によって使い分けるそう。

機械というと全自動のように思えますが、機械や糸の状態が一日の中でも少しずつ変化するため、専門者が機械や仕上がりを常に確認、コンディションが変われば都度調整。さらに、製造過程のあらゆるタイミングで、全商品が何度も人の手による検品を経ています。

3│先縫い

ズレなく挟むのも至難の業!
筒状に編まれた生地のつま先側を専用ミシンで縫製し、口を閉じていく。縫製の際に発生するハギレを活用するワークショップを、開催することもあるそう。
靴下の“ハギレ”

このレーンの中で、つま先を縫い合わせます

そんな手間暇かかった国産の靴下はもはや国内では数%しか流通していないのだとか! そして不思議なことに、同じ商品を同じ機械で作り続けることで風合いが出てくるそうで、ロングセラーの太リブソックスは、まさにそんな機械と技術者の二人三脚の結晶。

4│仕上げ

お手製秘ツール!?
金型にはめて蒸気と圧力をかけた後、すのこのような板に挟んで寝かし、生地をなじませる。最終検品で飛び出た糸を整える際の手元を拝見すると、お手製の検品針が。
タビオの創業理念
全商品に、各工程の作業日や担当者などの情報が明記された「作業進行表」がつく。「トレーサビリティなんて言葉が出る前からやってきたこと」と、藤本社長。

藤本社長曰く「『不易流行』はお客様の支持があってこそ。定番こそ常にアップデートすべき」。定番って偉大!と心を熱くして、取材を終えたのでした。

完成した靴下がこちら!

ララビギン周年記念コラボソックス発見!

連載「マジカルファクトリーツアー」

マジカルファクトリーツアー

大好きなモノのことをもっと知りたい。服や時計、靴などのアイテムがどうやって作られているのか調査するべく、編集部員が生産現場へレッツゴー!ここでしか知れないレアな情報満載でお届けします。

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[LaLa Begin 2023年 4-5月号の記事を再構成]photo : Saori Fushimi text : LaLa Begin ※掲載内容は発行時点の情報です。

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