
スタイリストが解説! コーデを安定させる【パンツ×靴のベストコンビ】って?
ファッションを楽しむための12のヒント 読者アンケートで多かった「装いのマンネリ化」問題。シンプルベーシック好きだけど、いつも同じコーディネートばかりしてしまう。そんなマンネリ防止に役立つヒントを12のトピックでご紹介。連載一覧はこちら
パンツ×靴のベストコンビを覚えておく。
家を建てるときはまず土台となる部分を造るのが重要であるように、服のコーディネートもスタイルを下支えするパンツと靴がしっかり決まっていれば“くずれる”ことなく安定します。
洒落者で知られた映画監督の伊丹十三氏が『ヨーロッパ退屈日記』で「男のお洒落のポイントはズボン、女はスカートと足もとです。このシルエットをすっきりさせれば後は大して問題じゃない」と語っていたように、メンズにとってボトムスは装いの要。パンツの選び方次第で着こなしの印象を決定づけると言っても過言ではありません。裾のたまり具合や色のマッチングなど、それを最大限に生かすための靴との相性も考えられればなお良し。
そこで、スタイリストのコダンさんがマイルドベーシック好きにおすすめしたいパンツを用意してくれました。持っていそうで持っていない、奇抜じゃないけど程よく個性がある“コクあり”パンツを見つくろったので、それとウマが合う靴を知って、スタイルメイクに役立てて!
ボトムスがコーデの決め手!
スタイリスト コダンの細かすぎるスタイル解説
NEAT
ニートのウールスラックス
上品なトラウザーズからカジュアルな革靴で引き算

クラシックなトラウザーズを日本人の脚に合うよう設計した程よい太さのニートのパンツは、主役にも脇役にもなる万能な1本。ワイドな定番シルエットはそのままに季節に合わせて素材を替えており、新作ではオーストリアのチロル地方で織られるローデンクロスを使用し、素朴なあたたかみも。
つるっとした表革の靴より、こんなクレープソールのスエードのプレーントウシューズを合わせると、気取りのない人懐こい表情が生まれます。
PADMORE&BARNES
パドモア&バーンズのモカシン
遊牧民が織り始めた毛布地に由来するという紡毛素材と、起毛感のあるスエードが好相性。丸みあるシルエットも太パンツの迫力を受け止めてくれます。
DANTON
ダントンのシェフパンツ
ボリュームのあるコンビも茶色でつないで脚長効果

シェフパンツって知っていますか? 元々シェフが厨房で愛用していた仕事着で、せわしなく動き回ってもストレスのない太さとずり落ちてこないウエストゴムを備えているパンツです。キッチンウェアを原型とした服も作っているダントンのパンツもまさにそれで、イージーかつ渋い色味で大人っぽくはけます。
足元はアウトソールラグを備えたデッキシューズで、素材を生かした味つけに。上品すぎず、カジュアルすぎない加減がいい塩梅。
Timberland
ティンバーランドのデッキシューズ
はき込んでいくと褪せたり、ヤレたりしていく感じも楽しめるタッグ。ダークブラウンで色を揃えるとレッグラインがつながって見えて脚長効果も。
ANATOMICA
アナトミカの618マリリンゼロフォーメンデニム
フレンチブランド同士が運命的な出会いを果たす

ジーンズに白い靴という爽快な鉄板コーデもフレンチブランドで揃えると、どこか上品なムード。深めの股上に、裾幅広めのストレートシルエットは、アメリカンデニムのクラシックな要素をくみ取りながらもアナトミカの服に共通するエレガンスを感じさせます。
合わせた靴は、ぽってりとした顔立ちのパラブーツのティエール。太めのストレートシルエットを受け止める度量と、アメ色のスポーツソールも無骨な印象を和らげます。
Paraboot
パラブーツのティエール
パラブーツの名作は数あれど、差をつけるならティエールがおすすめ。スニーカー以上、革靴未満なルックスといい、生成り調の白も他にない感じ。
ファッションを楽しむための12のヒント

読者アンケートで多かった「装いのマンネリ化」問題。シンプルベーシック好きだけど、いつも同じコーディネートばかりしてしまう。そんなマンネリ防止に役立つヒントを12のトピックでご紹介。
[mens LaLa Begin Vol.02の記事を再構成]写真/小嶋洋平 武蔵俊介 吉岡教雄 服部希代野 文/間中美希子 名知正登 妹尾龍都 スタイリング/コダン
ヘアメイク/畑江千穂 モデル/岩本大樹 ※掲載内容は発行時点の情報です。