
歴史やディテールの由来を知って、ヴィンテージの【ネルシャツ】のレア柄を狙おう!
古着の目利き力を養う「ヴィン」覧・・・おしゃれに古着を取り入れたい、けれど古着道は奥深い......。そこで、目の肥えたその道のプロに、古着の魅力と選び方を伝授いただきます! 連載一覧はこちら
ヴィン腕講師が古着の選び方を伝授!
デザートスノー町田1号店 齋藤一磨さん
年代を知りつつ、好みにピッタリなレア柄を狙おう
―他の店舗に比べてネルシャツが豊富だそうですね。
齋藤 ヴィンテージを中心に、常時80着以上を揃えています。
―今さらですが、“ネルシャツ”の定義を教えてください。
齋藤 チェック柄のシャツを思い浮かべる方も多いと思いますが、ネルシャツは「フランネルシャツ」の略称。フランネルとは、ウールを用いた厚手の生地のことですが、コットン地もあり、こちらは薄手のものが多い。両者とも起毛させているので、肌触りがよく、あたたかいのが特徴です。
―そうだったのですね! 最近人気のモデルはありますか?
齋藤 ペンドルトン(ウール)なら、ボードシャツという開衿タイプ。60年代のサーフィンブームの火付け役になった5人組アーティスト「ビーチ・ボーイズ」や著名なスケーターに愛されたことで、アメカジの定番となった名品でもあります。特にオンブレチェックは人気ですね。
開衿タイプ
ペンドルトンはオンブレチェックが人気です
齋藤 それから、コットンネルなら、ビックマックかファイブブラザーの二強。特にファイブブラザーは、値段もそこまで高くなく、サイズ展開も豊富。着回しの効くチェック柄が多いので、ネルシャツ初心者の方にもおすすめですよ。
ビックマック
白ボタンはレア
ファイブブラザー

―年代による違いや、見るべきポイントなどはありますか?
齋藤 60年代と70年代の違いは、衿のシルエットやボタンなどを見るとわかりやすいと思います。どのブランドも大体共通して、60年代くらいまでは衿が反ったものが多いです。70年以降になってくると、衿がより真っすぐ、大きくなり、中に芯が入っていることも。ビックマックは、白ボタンのものは70年代までに生産されたアイテム。覚えやすいですよね。
―おお〜。ペンドルトンはタグで見分けられるとか。
齋藤 50年代までのタグは、表記が枠の中に収まっていますが、60年代からは枠外に表記が1行追加されています。
―無骨なイメージのあるネルシャツですが、女性が着るなら?
齋藤 ペンドルトンは大きめに羽織ってみてもいいかも。ビックマック定番の赤チェック柄なら、ミリタリーパンツに合わせたりしてもかっこいいですね!
ヴィン腕講師のいるお店
デザートスノー町田1号店
住所:東京都町田市森野1-19-16 小森ビル2F
TEL:042-727-3660
営業時間:12:00~20:00
定休日:元日
古着の目利き力を養う「ヴィン」覧

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[LaLa Begin 2022-23年 12-1月号の記事を再構成] 写真/久保田彩子 文/大芦実穂 ※掲載内容は発行時点の情報です。