
チャンピオンの名品「リバースウィーブ」。洗っても縮まない大発明とは⁉【STANDARD 100】
STANDARD 100 これぞ「LaLa Begin」と太鼓判を押すことのできる名品を100点ピックアップ。失敗のない買い物の指南書として、時間をかけてこつこつ集めたいアイテムを確認する名品図鑑として、参考にしてみて。 連載一覧はこちら
チャンピオンのリバースウィーブスウェットシャツ
元祖運動着といえば吸湿性を備えるウールジャージー製でした。そんなウールに劣らず伸縮性や吸水性を備え、かつ抜群に肌触りのいいコットン裏毛が登場したのは1920年頃のこと。綿花の生産産業が盛んなアメリカで爆発的に普及し、発展しました。
さらにチャンピオンは、リバースウィーブという製法を開発し、洗うと着丈が縮むという唯一の弱点も克服。その後ワーク、スポーツ、ミリタリーなどのスタイルに採り入れられ、時代とスタイルを超越した大定番となったのです。
世代を超えて愛されるスウェットの王道

セットインスリーブ
チャンピオンのスウェ ットの前身は創業当初のウールセーター。セットインスリーブはその名残でもある。リバースウィーブでは1940年代から採用。
Cマーク
左袖にあるブランド頭文字Cロゴのおなじみのパッチは、1984年からの比較的新しいもの。白、青、赤の配色は米国旗の星条旗に由来。
リブ
風の侵入を防ぎ、保温性を高める伸縮性のあるリブ。袖と裾に加え、激しい動きに対応するため、リバースウィーブアイテムの両脇にもリブが施されている。
リバースウィーブは大発明だった
スウェットシャツの販売は好調でも、洗うと縦方向(着丈)が縮む、と苦情が寄せられていた。すると1934年に中西部の大学営業担当、サム・フリードランドがリバースウィーブという製法を開発。
身頃の生地を横にして縦縮みを防ぎ、身頃脇にリブを使い横縮みにも対応。なおかつ動きやすさが高まる画期的製法だった。1938年には特許を取得。
サイドリブを加えたことで横縮みも解消
ミシガン大学に置かれたのが始まりでした
1924年、初の大学の顧客であるミシガン大学に、運動部のトレーニングウェアとしてスウェットを納品。コーチの間で評判となり、アイビーリーグをはじめ全米の大学に広まっていく。
1934年には大学のブックストアで販売開始。この例も全米に広まり、主要ビジネスとなって成長を支えた。現在も各大学のブックストアには、チャンピオンのコーナーが当たり前にある。
赤タグと青タグの違いを知っておこう
生産国と値段
全工程がリアルな米国製である赤タグのリバースウィーブは1万8700円。青タグは9790円とリーズナブル。
生地の手触り
肉厚でざっくりとした赤タグは、米国綿特有のドライなタッチが特徴。比べて青タグはソフトで着心地もしなやか。
生地の厚さ
赤タグは12.5 オンスと、現行ではもっとも肉厚なモデル。青タグは11.5オンスで赤タグに比べるとやや薄手。
袖の長さ
赤タグは昔ながらのスウェットを追求しており、リブが他ブランドに比べ長い。青タグも同じ。長ければ折り返してもいい。
STANDARD 100

これぞ「LaLa Begin」と太鼓判を押すことのできる名品を100点ピックアップ。失敗のない買い物の指南書として、時間をかけてこつこつ集めたいアイテムを確認する名品図鑑として、参考にしてみて。
[STANDARD 100の記事を再構成]※掲載内容は発行時点の情報です。