2022 Dec 01 Thu
DGS DAN-TEN

【昭和のプレッピーとは?】令和でも真似したい! ロゴ入りトレーナーとハマトラと正ちゃん帽

装い今昔物語 昔の雑誌を紐解けば、今の装いが見えてくる。連載一覧はこちら

いであつこ

仏・イボルンヌ大を主席で卒業。平成服装女子学院トレンドマスコミ学部准教授。服飾誌研究家として活躍中。コラムニストのいであつしとは双子の兄妹。

銀座の「シップス」が45周年を迎えたそうです。おめでとうございます。それを記念して「SHIPS」と店名が入ったスウェットが復刻されて限定発売しました。

銀座にシップスがオープンしたのは1977年です。当時このスウェットは「ロゴ入りトレーナー」と呼ばれて1980年代の前半にかけて大ブームになりました。原宿や渋谷の街や大学のキャンパスにはSHIPSのロゴだけではなく、「BEAMS」、「Crew’s」、「BoatHouse」といったロゴ入りトレーナーを着た大学生たちが闊歩していました。

1980年の『メンズクラブ』の3月号を紐解いてみましょう。「メンズショップのオリジナルトレーナーが大流行」と題して、ロゴ入りトレーナーを特集しています。

淡いブルーやピンクのロゴ入りトレーナーにギンガムチェックのBDを着て、男子は白いコーデュロイパンツにトップサイダー。女子はバラクータG9やネイビーブレザーにタータンチェックの巻きスカートにハイソックス。これが当時の大学生たちのロゴ入りトレーナーの着こなしなのでした。

ロゴ入りトレーナー

ロゴ入りトレーナーを着た女子大生のファッションの先駆けが「ハマトラ」です。「横浜トラディショナル」の略で、横浜の元町にあるフェリス女学院大学の学生の服の着こなしが発祥の、横浜山の手のお嬢様ファッションです。

1979年の『JJ』12月号を紐解いてみると「ハマトラは基本に忠実に大人っぽく」と題して、「フクゾー」のポロシャツと膝丈スカートとハイソックス、「ミハマ」のシューズ、「キタムラ」のバッグを紹介しています。どれも元町の老舗トラッドショップで「ハマトラ三種の神器」と呼ばれていました。ハマトラはこの格好によくロゴ入りトレーナーを合わせて着こなしていたのでした。

ハマトラの女子大生のボーイフレンドがかぶっていたのが「正ちゃん帽」というポンポンの付いたニット帽です。名前の由来は昔の漫画の「正ちゃん」という主人公がかぶっていたことから。

なぜかこれがロゴ入りトレーナーとセットで大ブームに。1977年の『ポパイ』12月号を紐解いてみると「冬のオシャレの指名代打 それは正ちゃん帽です」と題して、かぶり方を指南しています。

ロゴ入りトレーナーもハマトラも正ちゃん帽も日本で生まれた昭和のプレッピーです。日本でだけ流行ったガラパゴスアイビーです。そんな「ガラアイ」が今また新鮮で、ちょっと真似してみたい令和のプレッピーガールなのでした。

おせっかいなファッション用語辞典

  • Crew’s(クルーズ)

    70年代後半~80年代前半のハマトラ、プレッピーブームの頃に大人気だった原宿の交差点の近くにあったトラッドショップ。ブレザーをおしゃれに着こなす萬里小路和久店長はカリスマ的存在だった。

  • BoatHouse(ボートハウス)

    青山学院大学の側にあったトラッドショップ。80年代初頭にここのロゴ入りトレーナーが大ブームになり、わずか9坪の店に全国から買い求めにやってくる若者で大行列が。社会現象にもなった。

  • トップサイダー

    昭和のプレッピーに欠かせないアイテム。本来はヨットで履く靴で「スペリーソール」という溝の入ったソールが特徴。キャンバス生地のスニーカーとレザーのモカシンがあり、素足で履くのがお約束。

連載「装い今昔物語」

装い今昔物語

昔の雑誌を紐解けば、今の装いが見えてくる。

連載目次へ

[LaLa Begin 2022-23年 12-1月号の記事を再構成]マンガ/しまだたかひろ ※掲載内容は発行時点の情報です。

Share

Pick up

よく読まれている記事

  1. 1
Lala Begin ONLINE
LaLa Begin ONLINE FROM THIS ISSUE 検索アイコン クローズアイコン facebook facebook WEAR_ロゴ