2020 Jul 05 Sun

ゆるくてキモかわなマスコット史で平成を振り返ってみた【オモムロニ。の平成センチメンタル】

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平成センチメンタル 第5回 終わるって分かると、ちょっと切ない。今思えば笑っちゃうけど、何だか愛おしいあの頃のモノ・コト・気持ち

05 マスコットキャラ

「♪たーらこー、たーらこー」一度聞いたら忘れられないマイナー調のメロディに、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら大行進する〈たらこキユーピー〉のCMが復活していますね。

キーホルダーに携帯ストラップ、ふわふわの抱き枕に起き上がりこぼし…。ひとつは持ってませんでしたか?当時はmixiのコミュニティが盛り上がっていたなぁ。ちなみにキユーピーの「ユ」は大きい「ユ」です。

 

ブームのピークは確か2006年頃、キャラものにあまり興味のない私も、絶妙なキモかわいさにハマって携帯ストラップだの抱き枕だの、いろいろ買い集めていました。

キモかわという表現は確か90年代末ぐらいから使われていた気がするんですが(その頃はダンシングベイビーとかシーマンとか、どこか中毒性のある気味悪さのことだったような)、ミレニアム前後の日本は不況ど真ん中。

不安定な世の中にあって、ほのぼの癒やし系が人気の主流でした。〈ポストペットのモモ〉、〈たれぱんだ〉、〈リラックマ〉、ペットロボ〈AIBO〉の登場も99年、キャラではないけど多摩川に現れたアザラシの〈タマちゃん〉フィーバーも02年頃。ウィキペディアによると同名異曲で『タマちゃん音頭』が7曲も存在しています。

さらに〈アフロ犬〉や〈すしあざらし〉や〈ポムポムプリン〉など、生き物になにかを盛る系への流れ。そう考えると〈たらこキユーピー〉の人気は妙に納得です。

もうひとつ、平成のキャラクターを振り返るうえで外せないのが「ゆるキャラ」です。今さらその定義は皆まで言うなだと思いますが、あふれる郷土愛やメッセージをうっかり詰め込みすぎたゆえの不安定な佇まい、その愛らしさをゆるいと表現したみうらじゅんさんのゆるキャラ連載が始まったのが03年。

ターニングポイントは07年に登場した〈ひこにゃん〉、そして〈せんとくん〉騒動で一気にゆるキャラがブームに、08年の新語・流行語大賞にノミネートされました。

ゆるキャラで思い出すのは、まだ存在が知る人ぞ知るだった02年秋、後楽園の野外ステージで行われた「第1回ゆるキャラショー」。

一切の狙いがない天然モノのゆるキャラと、ゆるいと言われることに戸惑いを隠せない自治体の担当者25組を、冷たい秋雨の中で震えながらひたすら鑑賞し、最後に『ゆるキャラ音頭』(ぜひ動画サイトで確認を)で冷えた心身を暖めるという、もう何がなんだか、体感的には第1回のフジロックのような、のちに伝説となるイベントがありました。

話が逸れました。その後は〈くまモン〉など最初からいろいろ計算された意識高い系ゆるキャラや、女性がハマったカプセルトイの〈コップのフチ子〉、第二・三形態と進化する〈謎の魚〉など、振り返ると平成の人気キャラはやはり癒やしとキモかわがポイントだったように思います。さて、次の時代はどんなキャラが人気者になるんでしょうね。

 

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声に出して覚えておきたい
平成キーワード

サザエボン

90年代半ば、サザエさんとバカボンのパパをハイブリッドした謎のキャラが大流行。コラボでも何でもない海賊版で、多方面に訴えられて姿を消した。

モリゾーとキッコロ

2005年に開催された国際博覧会「愛・地球博」の公式キャラ、略してモリコロ。海上の森に住む妖精という設定で、愛知県瀬戸市の住民票を持っている。

中の人

かつて「中の人などいない!」がお約束だった着ぐるみキャラ。ふなっしー、つば九郎、オカザえもん等、最近は自ら発信するなど、キャラが人格を持ち始めている。

Profile

Omomuroni / オモムロニ。

77年生まれの雑貨コーディネーター。ありがとう、お疲れさまなど、ちょっとした気持ちを伝えるデイリーギフトのアイデア本を今冬に文藝春秋より刊行予定。面白い雑貨や手みやげ品満載です!

[LaLa Begin2018-19年12-1月号の記事を再構成]※掲載内容は発行時点の情報です。  

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