
修道士が作った世界最古の薬局 サンタ・マリア・ノヴェッラの歴史
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Santa Maria Novella[サンタ・マリア・ノヴェッラ]の歴史その2:修道士が作った世界最古の薬局
今回は、“香りの芸術”とも称されるサンタ・マリア・ノヴェッラの歴史をご紹介します。
ブランド研究目次
・歴史その1 オーデコロンの原型を作ったのは?
・歴史その2 始まりは修道士が作った世界最古の薬局
・5つの数字から紐解くサンタ・マリア・ノヴェッラ
・果実や植物から厳選された香りの成分4種
・代表的なパッケージデザイン
フィレンツェの僧院内で薬を調合していたのが始まり
サンタ・マリア・ノヴェッラはイタリアのフィレンツェに今も残る世界最古の薬局として知られています。その歴史は13世紀までさかのぼり、フィレンツェに移住してきた修道士たちが草花を栽培し、薬剤を調合していたことに始まります。この修道院はのちにサンタ・マ リア・ノヴェッラ教会になりました。
20世紀初頭には薬局内に製造所があり、蒸留器を用いて薬の調合を行っていました。現在はオートメーション化された工程もありますが、今も手作業で製品を作ることも大切にしています。
現存するフィレンツェの本店は息を呑むほど美しい
フィレンツェ中央駅からすぐそばのサンタ・マリア・ノヴェッラ広場に隣接する本店に一歩踏み入れると、静寂をたたえ香りで満たされた空間が広がっています。往時の旧薬房や、美しいフレスコ画が数多く残され、中世へとタイプスリップしたような気分になります。
サンタ・マリア・ノヴェッラに関するお問い合わせ先/サンタ・マリア・ノヴェッラ銀座 ☎03-3572-2694
[LaLa Begin2018年6-7月号の記事を再構成]写真/武蔵俊介 構成・文/名知正登 イラスト/水谷慶大