
秋のメンズ誌のお約束、バック・トゥ・キャンパスとボストニアンガールって?
装い今昔物語 第2回 昔の雑誌を紐解けば、今の装いが見えてくる。連載一覧はこちら
いであつこ
仏・イボルンヌ大を主席で卒業。平成服装女子学院トレンドマスコミ学部准教授。服飾誌研究家として活躍中。コラムニストのいであつしとは双子の兄妹。
食欲の秋。スポーツの秋。日本には色々な秋がありますが、待ち焦がれていたのはお洒落の秋ですね。ファッション誌も夏が終れば早々と秋の装いに変わります。今回は「バック・トゥ・キャンパスとボストニアンガール」を紐解いてみましょう。
「BACK TO CAMPUS」。70年代後半〜80年代のメンズファッション誌の秋に発売される号には、決まってこんなタイトルがついています。欧米の学校は9月が新学期なので、アイビーリーガーの秋の始まりはそう呼ばれていました。メンズファッション誌はそれを秋のトラッドやアイビー、プレッピーファッション特集のタイトルに使うのがお約束なのでした。
どんな格好だったのでしょう。当時の『メンズクラブ』を紐解いてみると、チルデンセーターやレタードカーディガンを着ていたりします。そして必ず洋書を何冊か片手に持たせています。あらら、それだけで『TAKE IVY』になる魔法のポージングだったのですね。
