2019 Apr 19 Fri

カシミアとアザミの実の縁ぶか~い話 ジョンストンズ【ブランド研究】

違いのわかる女になるためのブランド研究・・・知っておきたい基本の知識から、マニアックなレア情報まで、あらゆる名ブランドを多角的に掘り下げて徹底研究!

JOHNSTONS[ジョンストンズ]第1回(全5回)

ジョンストンズの「国語」:カシミアとアザミの実の縁ぶか~い話

 いまから200年以上も前に、スコットランドのエルガンの地でジョンストンズは誕生しました。ウールを中心とした生地を作っていましたが、とくにカシミア製品の評判がよく、そのなめらかなわり心地、あたたかみのある感触に世界中の人々が魅了されています。

じつは、その風合いを出すために意外なものが使われていました。それは金属製のブラシでも、最新鋭の機械でもありません。小さなとうもろこしのような形に、上を向いて突き出た無数のとげ。そう、アザミの実です。アザミの実を起毛機にしきつめ、その上をまだのっぺりとしたカシミア生地がとおることで、生地をとげがやさしくひっかき、ながれるような起毛感としなやかな風合いが生まれるというわけです。

これだけ技術革新がすすんだ世の中でも、それに代わるものは見つけられていません。これから先も、カシミアとアザミの実の相思相愛な関係はつづいていくことでしょう。

ジョンストンズは、世界的なトップメゾンに高品質な生地を提供してきた由緒あるメーカーですが、なかでも有名なのが自社で作るカシミアストール。チェックの大判ストールが代表的ですが、無地も使い勝手が良くておすすめです。各6万2000円

 

アザミ

紫色の花を咲かせるキク科に属する植物で、葉に切れ込みが多く、総苞に鋭いトゲがあるのが特徴です。スコットランドでは、そのトゲによってヴァイキングの兵士から国土を守ったとされ、国花にもなっています。

アザミの実をひとつひとつ丁寧に敷きつめます

乾燥した天然のアザミの実を、2本の鉄の棒の間に、手作業でひとつずつバランスよく敷きつめていきます。この上をカシミアが通過することで繊維が掻かれ、ふわふわな毛羽立ちが生まれます。こうした起毛の技術は、ブランドが創業した当時からまったく変わらないものなんです。

現在のブランドロゴにはアザミの花のイラストが隠れています

エルガンとホーイックにある役割の異なる2つの工場で生産上のブランドタグは2015年から使われているものですが、左に位置するロゴにはジョンストンズの頭文字〝J〞の下に隠れるようにして、スコットランド国花であるアザミがデザインされています。その左上には、スコットランドで幸運をもたらすと信じられている蜂があしらわれていることにも注目してみてください。

 

ジョンストンズに関するお問い合わせ先/リーミルズ エージェンシー☎ 03-5784-1238 

[LaLa Begin2018-2019年 12-1月号の記事を再構成]写写真/久保田彩子 構成・文/名知正登 イラスト/越井 隆

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